★ Ryu の 目・Ⅱ☆ no.181

新年明けましておめでとうございます。
本年も「Ryuの目」を宜しくお願いします。

白州の新年はお天気に恵まれました。(写真添付)

さて、世界は、日本はどんな一年になるのでしょうか。
いずれにしても安寧な一年とはなりそうにありません。

では《Ryuの目・Ⅱ−no.181》をお楽しみ下さい。


◆今月の風 : 話題の提供は空閑重則さんです。

−大人読み−

学生の頃、試験が近づくと無性に小説を読みたくなって困ったものである。
たぶん眼前の義務から逃れるための現実逃避の衝動だったのだろう。ところが古典の名作は読むべきだと思っていても、試験が終わるとほかの遊び(麻雀、山登り…)に忙しくなり、題名は知っていても読んでいない名作は山のようにある。
という訳で時間のできた今、積年の課題を片づけてやろうと思い始めた。図書館に行って 棚をあさるのだが、なぜか読みたくなるのが昔読んだ本なのだ。公共図書館は何しろ只なので<*1>好き放題に借り出せるのがありがたい。
学生の頃に感銘を受けた書を読み直すと、記憶とかなり違っていたり、昔は分からなかった含意に気づくことがあったりして興味が尽きない。

最近読み直した本:
罪と罰:最近「≪罪と罰≫を読まない」という変な本が出ている。 抱腹絶倒。
赤と黒:本と別に、中国語独習用の教材として吹替え付きのフランス映画DVD
 を北京で買ってきて使用中。ジェラール・フィリップダニエル・ダリュー主演(1954)。
 ジュリアン・ソレルが中国語で喋るというのもオツなものだ。
 ただしこのジュリアンはやや老けた感じで違和感がある。適役は若い頃のアラン・
 ドロンかなあ、いや彼ではヤクザっぽくなるなあ、などと考えていたら、フランス
 のテレビドラマ版(2013)DVDが出ていて、なかなか出来が良い。
 唯一の難はジュリアンが長身過ぎること。
・「エロ事師たち」など野坂昭如作品: あらためて凄い作品、凄い時代だったなあ
 と感銘。
朝永振一郎の解説・随筆集 刺激されて「量子力学」を読み直す予定。
・(以下は映画) 1984年:本は昔2回読んだ。古い映画のDVDがあったので鑑賞。
 隣国の現実はこの内容を凌駕すると戦慄。
カズオ・イシグロ日の名残り」:軽薄にもノーベル賞記念に映画を鑑賞。
 前から本を読もうと思っていたが、映画の出来が良いので「もういいか」となった。
 映画化されていないものを読む予定。

という訳で肝心の未読名作になかなかたどり着かないが、まあ焦ることもないでしょう。
今後の予定:(新規)三島由紀夫島崎藤村トマス・ピンチョン、フィールディング(再読)ドストエフスキーカラマーゾフ、悪霊)、 漱石